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老舗企業ほど浸透している!? 「社是」と「社訓」の違いと必要性

老舗企業ほど浸透している!? 「社是」と「社訓」の違いと必要性

「社是」と「社訓」
この二つの言葉がどのように違うのかご存じですか?
これを明確に答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか。

しかし、社是と社訓をしっかりと定めることで企業としての安定性が増すというデータもあります。
起業する前の段階で違いを知り、社是と社訓をつくることが長く愛される企業への第一歩です。
今回は「社是」「社訓」を書く立場の方に向けて、社是と社訓の必要性と、二つの違いについてご案内させていただきます。

 

今回の記事を短く要約した動画はコチラ

 

 

社是と社訓、それぞれの意味と書き方

■社是=会社が是(正しい)とするもの

会社の経営上の方針や主張を明文化して表すものです。

社是は「この考え方や方向性で行く」という会社の主方針を、数文字に凝縮したセンテンスで表します。

「社是」の「是」という漢字は“正しいこと”“道理にかなっていること”という意味を表します。
つまり「社是」とは会社にとって正しいとされることを意味します。
会社にとって何が正しいかを決めるのは社長自身です。

他人が決めることでもなければ「これが絶対に正しくて、これが絶対に間違っている」というものでもありません。
社是をつくる社長自身が、自分の答えを見つけ出さなければなりません。

社是は経営の根幹なので、社長自身が自分の人生観や経験に基づいて、練りに練ってつくり上げていきます。
どこかで聞いたことがあるような借り物の社是では「お題目」で終わってしまいます。

■社訓=会社で守るべき教え、会社の教訓

その会社で働く社員に、守ってほしい理念や心構えを明文化して表すものです。

社訓は経営思想や経営哲学を箇条書きにして表します。

「訓」という漢字は“教え”という意味を表します。つまり「社訓」とは会社が示す「社員はこうあるべきという教えとなります。言い換えれば、行動指針のようなものです。

社訓には経営者の思想や哲学が反映されます。社長自身に経営思想や経営哲学あってこその社訓です。
まずは、自分が考える経営思想や経営哲学を箇条書きにしてみましょう。

その中で、「社員にどうしてもこれだけは守ってほしい」という願望を抜き出してください。自ずと社訓に加えたい内容が見えてくるはずです。
社訓は作成することが目的ではありません。社員に知ってもらい、守ろうと心がけてもらうことが大切です。

なぜ社是と社訓を定めなければならないのか

なぜ社是と社訓を定めなければならないのか

「起業をする際に、必ず社是と社訓を定めなければいけない」という規則は存在しません。
事実、社是や社訓を定めていない企業も多いです。
しかし、社是と社訓の必要性を裏付けた興味深いデータもあります。

帝国データバンクが2008年、明治末より続く長寿企業を対象に行った調査によると、社是や社訓の明文化がなされている企業が40%、口伝されている企業が37.6%という結果が出ました。
77.6%の長寿企業が自社の社是や社訓を保有しているということです。

つまり、明確な社是と社訓を持つ企業ほど大きな成功を収めていると言えます。
社是と社訓は、起業成功を夢見る方の最初の仕事です。

参考:長寿企業データ特性分析&長寿企業アンケート調査
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/k080502.pdf

すべての企業に社是や社訓があるわけではありませんが、やはり明文化された方針があると会社の意志が社員に浸透しやすいと言えるでしょう。
売上高が高い企業ほど社是や社訓などの方針を持つ割合が高いと言われています。

社是と社訓、それぞれの意図は違いますが、どちらもその延長線上で「こうありたい」という企業の理想に繋がっています。
社員が一丸となって目標に取り組めるような社是や社訓をつくって、会社と自分の成長につなげていきたいものですね。

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