起業自体、まだまだ日本では馴染みが薄いかもしれません。ですが起業を考えている方は少なからずいます。
起業とはゴールではなくスタート地点です。起業することはサラリーマンだった時代と比べると想像を絶するリスクを背負うことになります。
全ての行動、全ての選択の責任は自分にあります。
例えば個人保証をする場合、住む場所まで失う可能性がある、本当の無一文になる可能性もあるということです。
若いうちならば、まだやりなおしは効きます。
けれどもそれなりの年齢になってからの起業は、それまでに蓄えたものの全てを失う可能性がある行為だという覚悟を決めてから起業をすることが大切です。
■大きな経費がかかるポイントを抑える必要があります
まず大切なのは経費の削減です。
最も経費が掛かるのは人件費ですから、人を雇う場合、そのリスクを認識しておくべきです。
ひとをひとり正社員として雇うと経費として最低でも約50万/月~が掛かると思っておくといいでしょう。
パートやアルバイトであればまた話は変わってきますが、起業後、よほど営業が軌道に乗らない限りは、正社員などを雇うのは自殺行為です。
次が家賃です。オフィスなどの家賃は住居の家賃よりも高く設定されていることが多く、オフィスを借りるということはそれだけで相当な負担になります。
また人件費、家賃ともに「一度掛かり始めてしまったら削減するのが難しい」という特徴があります。
そのため、どちらもそれが本当に必要な経費なのか、充分にペイするだけの売り上げ(利益)があるのかを考えてからそれらの支出を開始してください。
■最大のポイントは3つ
経費の確保と運用計画が立てられた上で、抑えるべきポイントは3つです。
1:カネ
2:ヒト
3:モノ
です。これは全ての商売の基本になっています。
まずカネ、として必要最低限の現金を確保しておきます。
会社がどんなに赤字がでようとも、毎年かかる税金が7万円(法人市民税が5万円、法人県民税が2万円)です。
これにオフィスを借りている場合は家賃を含める必要があります。
また、いざというときのために動かせる現金も用意しておくことが重要です。
それから、ヒトです。自身の考えを実現するためにはチームメンバーはとても大切なものです。
先述の人件費の件と相反しますが、ひとりでやっていくのではない場合は、慎重にチームメンバーを選ぶ必要があるでしょう。
そして最後はモノです。
一般的にモノというと、市況や為替に関わる「法規制」、土地や整備の稼働状況を指すことが多いです。
そうしたなか、「取引先との関係」や「取引量」のことを含めることもあります。
取引先の確保をはじめ、市況の動向によって自社に対する影響に目を向けておくことが大切です。
覚悟を決めて必要なものを確保し、何より愚直なまでに誠実に行動することが大切です。
「取引先に不利益を与えたとしても、自分は利益を取ろう」という発想ではけして商売は長続きも成功もしません。
それを心に留めておかれることをオススメします。