テレワークによって自宅勤務の方が増えている中、副業としてネットショップ運営が注目され始めています。
ネットショップは在宅で運営を行うことができ、規模が大きくなれば独立することも可能です。
しかし、誤った方法でネットショップを運営してしまうと、違法になってしまう可能性があります。
その方法の1つが、ダークパターンと呼ばれるものです。
知らずにダークパターンを行っていると、違法行為というだけでなく、消費者からの信頼も失ってしまいます。
そこで今回は、ダークパターンについて詳しく解説し、どういった行為がダークパターンになり得るかをお伝えしていきます。
ダークパターンとは
ダークパターンとは、ユーザーが無意識に不利な決定をするように設計されたWebデザインのことです。
例えば、購入しますか?という設問に対し「はい」を目立つ色にして、「いいえ」をグレーにデザインすることで、ユーザーに押せないと誤認させたり、解約までの手続きを複雑にさせたり。極めて悪質なものでは、いつの間にか定期購入をさせられていた、というようなものもあります。
世界ではこのダークパターンに関する規制が進んでおり、日本でも2022年6月に「特定商取引法」の改正によってダークパターン規制が強化されました。
商品を売却する際に、ECサイトやWebページなどのネットショップでダークパターンを使用していると、違法と見なされる可能性があります。
ダークパターンの代表的な分類
ダークパターンは、言葉の生みの親であるハリー・ブリグナル氏や、プリンストン大学とシカゴ大学によって、大まかに分類されています。
代表的なものを7つご紹介しましょう。
Sneaking(スニーキング)
ユーザーが選択していない商品などを、こっそりとカートに入れるような手法です。
Urgency(緊急性)
ユーザーに対して「あと少しでセールが終了します」と表示しながらもセールの具体的な期間は開示せず、ユーザーを焦らせる手法です。また、本来はいつでも利用できるものを、あたかも時間制限があるかのように表示することもUrgencyにあたります。
Misdirection(誘導)
まぎわらしいひっかけのような質問でユーザーを騙す手法です。
例えば、ユーザーが拒否したい選択肢に対して「あなたは~しませんか?」「いいえ、私は〜します」といったまぎらわしい表示を出すことはMisdirectionにあたります。
Social Proof(社会的証明)
レビューや閲覧数を捏造することによって、あたかも人気があるかのように見せる手法です。例えば、「現在この商品を10人の人が見ています」であったり、「10人がこの商品をお気に入りに追加しました」といった表示は、Social Proofにあたる可能性があります。
Scarcity(希少性)
「残り3個」のように商品の在庫が十分あるにも関わらず、わざと少なく見せることによってユーザーを焦らせ、購入させる手法です。
Obstruction (妨害)
入会や登録の作業を簡単にしておいて、退会や解約については複雑な工程を踏ませてユーザーを惑わせる手法です。悪質なケースでは、電話でしか解約を受け付けず、その電話は繋がらない、といったものも存在します。
Forced Action(強制)
「強制的な登録」と「強制的な継続性」の2種類があります。「強制的な登録」は、ユーザーが必要としていないにも関わらず、アカウント作成や個人情報の登録をさせる手法です。「強制的な継続性」は、サービスの無料期間が終了したときに、告知なしでクレジットカードに料金を請求する手法です。
ユーザーを騙すダークパターンに対する規制は今後も強化されていく可能性があるため、ネットショップを運営する際は注意しておきましょう。
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