バーチャルオフィスのメリットは、一体どこにあるのか?様々な視点から考察し、実例なども踏まえメリットをご紹介していきたいと思います。もちろん、人によっては、メリットに感じても見方によっては、デメリットにもなる可能性があります。使いかたやステージ、業種なども踏まえ参考にして頂ければと思います。
コスト削減に関するメリット
バーチャルオフィスを使う事で、主に削減できるコストを見ていきたいと思います。業種やステージ、考え方によっては必ずしも合致しませんが、コストは事業上低減できるに越した事は無いので、レンタルオフィスや賃貸事務所と比較していきましょう。
創業費用を安く出来る
株式会社が資本金1円から作れる時代になり、株式会社の資本金に1,000万が必要だった話を知らない人も出てきました。有限会社が300万だったことも。この根拠として、諸説ありますが賃貸オフィスを借りる際の敷金。と言う話が一説としてあります。
今でも賃貸事務所を借りれば、物件のグレードなどにより敷金が4か月~10か月必要になるものです。単純計算になりますが賃料が仮に10万円だったとしても敷金だけで40万円~100万円がオフィスを借りるだけで支払う事になります。
ここで前提として、オフィスが特に不要な業種である。と言う事であったならば、まるまる敷金を節約する事が出来ます。バーチャルオフィスも入会金や初期費用、保証金などの支払うケースがありますが多くても数万円であり、数十万数百万かかると言った事はほとんどありません。よって、創業費用を格段に安く出来るというのが、バーチャルオフィスのメリットでもあります。
ランニング(固定費)を安く出来る
事業を行う上で固定費は出来るだけ下げたいものです。事業が儲かっていようが儲かっていまいが発生するのが固定費。オフィスもその1つです。当たり前ですがブランドやイメージ、信頼を最重要視するような例えば、弁護士。クリニック。金融業などには、有名な場所で有名なビルに入り、固定費を月何百万も払う事に意味や意義があり、投資だとみてもそれを上回るぐらいの利益を回収できます。
しかし、業種的にそうではなく、いつも移動する場合やスマホとノートPCだけで仕事が出来る場合、そこそこであってもオフィスを必要としていなければ、オフィスにまつわる固定費は、安いものに越した事はありません。
賃貸物件やレンタルオフィスが数万円からなのに対し、バーチャルオフィスでは数千円から利用が可能です。ランニングコストを下げる要素の1つとして、モバイルワークが全盛になっている昨今では、このスタイルが最もコストがかからず、その分の利益を享受できるというメリットがあります。
撤退や転居費用を安く出来る
ビジネスをスタートさせたところ、うまく行かずに撤退するかもしれません。もしくは、事業上の都合で移転するかもしれません。どちらにせよ、賃貸事務所などを借りた場合、解約するにもお金がかかります。主だったところが原状回復費用です。相場的には賃料の1か月分となりますが、ゴミの処分代も馬鹿になりません。家具を捨てるのにもお金がかかります。
バーチャルオフィスを使う事で、撤退時や転居時にもメリットが発生します。バーチャルオフィスには、原状回復費用もありませんし、ゴミの発生もありません。そう考えると入口と出口。両方において賃貸事務所などと比較し、メリットがあります。
郵便や荷物に関するメリット
バーチャルオフィスと言えば、代表的なサービスの1つ「住所貸し」があります。住所貸しは、運営者が契約者に対し貸与する住所です。契約者は、その住所を使って各種届や登録をし、名刺やパンフレット、ホームページなどに記載し営業します。そうすると様々な荷物や郵便物が届きます。これも規模や業種などにもよりますが、一般的には活動をしていると多くのものが届くようになります。バーチャルオフィスのサービスである住所貸しと遂になっている「荷物受取代行」についてのメリットをご紹介します。
受取に時間が取られない
バーチャルオフィスでは、郵便や荷物の受け取りを契約者ではなく、運営者が代行しています。これは規模と業種によりますが、毎日、郵便や荷物が届けばそれを対応するのは、契約者もしくは従業員、パートナーになるでしょう。事業視点で考えた場合、この荷物の確認、受取だけを考えても1日1分程度は、必要とするのではないでしょうか?そう考えると月間で20分。年間にすると4時間。人生の大切な時間をこれだけ荷物を受け取る事に費やしている事にもなっています。
さらに昨今問題となっている再配達。ビジネスをやっていると重要書類は、簡易書留で送られてきたり、配送業者によってはサインが必要なケースもあります。少人数でやっているスモールビジネスであれば、賃貸事務所の場合、不在票が入りそれを取る手続きをしてなどの時間も加算されていきます。
バーチャルオフィスを利用する事で、この部分の時間を買う事が出来ます。月間で20分の荷物対応時間削減分をいくらで買うか?時給計算すると分かりますが、バーチャルオフィスは高くても月数万円。安ければ数千円からありますので、時給換算しても大変リーズナブルです。
また、運営者によりますが荷物の受取方法も「店舗引取、即時転送、週末転送、隔週転送、月末転送」などから選べますので、自分の荷物や郵便がどのような属性のものかを考慮し、一括で荷物を受け取るメリットを最大限活かす事が出来ます。さらに、場合によっては、DMを一切受け取らない設定も出来たりしますので、DMに時間を取られたり、それを捨てる時間も考えると月間20分ではなく30分ぐらいの価値があると思われます。
プライバシー保護に関するメリット
法人に関しては、2018年現在、登記簿謄本に代表者の現住所が記載されていますので、代表者のプライバシーを保護する事は出来ません。しかしながら、昨今、この部分において議論が行われており、取締役と同様に代表者の現住所記載を外すことになる可能性があります。考えてみれば、全国400万社近くある法人のうち、代表者は大抵1名。そう考えると400万人分の現住所が公的に開示されているのと同じ事になります。
これによって実害があるかないか。は、体験者にしか分かりませんが、広く公開されている立場としては気持ち悪いの一言に尽きます。何せ、そこに家族や子供などもいれば、印字されてメリットと考える人間は、ほとんどいないでしょう。
バーチャルオフィスを利用するメリットとして、プライバシー保護がありますが多くの場合、自営業・フリーランス・副業などで活用できます。さすがに、副業をするにしても名刺に自宅の住所を記載して、広く配布するには気が引けます。また、それをきっかけにストーカーや嫌がらせなどが起きない保証がありません。
そう考えると女性などは特に、自宅の住所を公表せず活動が出来るバーチャルオフィス利用にメリットがあります。自宅の住所は、開示されないような税務上の手続きにのみ使えば特に問題も発生しません。個人情報を保護する目的でも、バーチャルオフィスは大きなメリットがあります。