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法人成り手続きの手順を紹介。個人事業主が法人化する際に必要な書類は?

 

法人成りとは、個人事業主が株式会社や合同会社を設立して、法人として事業を行うことです。
法人として活動できれば、税金面での優遇が受けられるため、収入が増えてきた個人事業主にとって大きな節税になります。

 

ですが、会社の設立には複雑な手続きが必要になるほか、さまざまな書類の準備も必要です。
そこで今回は、個人事業主が法人化する際に必要な書類と、法人成り手続きの手順についてご説明していきます。

 

 

今回の記事を短く要約した動画はコチラ

 

 

 

1.個人事業主の法人成り手続きに必要な書類

 

 

法人成り、つまり会社を設立するために必要になる書類は、以下の通りです。

 

①印鑑届出書
②定款
③設立登記申請書
④登録免許税納付用台紙
⑤払込証明書(通帳のコピー)
⑥取締役の就任承諾書
⑦印鑑証明書

 

①印鑑届出書

会社の実印として、代表者の印鑑を届け出るための書類のことです。
法務局での会社の設立登記の際に必要になります。
印鑑は、銀行などでの普段使い用とは別のものを用意しましょう。

 

②定款

定款(ていかん)とは、会社を設立する際に必要になる、会社の基本事項を記した書類のことです。
株式会社を設立する場合、公証役場での認証が必要になるほか、法務局でも提出が求められます。

 

③設立登記申請書

本社の所在地や資本金、添付書類などをまとめた書類のことです。
法務局での設立登記の際に必要になります。

 

④登録免許税納付用台紙

登録免許税とは、会社設立の際に行う、登記手続きにかかる税金のことです。
登録免許税を納める際は、現金で納めるのではなく、登録免許税納付用台紙に収入印紙を貼り付けて納付します。

 

⑤払込証明書(通帳のコピー)

会社の設立に必要な資本金が振り込まれていることを証明する書類です。
口座に資本金と同額以上の振り込みを行い、通帳の表紙と1ページ目、振り込みの記載があるページをコピーしたものを法務局へ提出します。

 

⑥代取締役の就任承諾書

会社の設立に必要な、取締役への就任を承諾する書類です。
他の書類と同様、法務局への提出を行います。
個人で会社を設立する場合、自身が取締役となることも可能です。

 

⑦印鑑証明書

会社を設立する際には、自身の実印と印鑑証明書が必要になります。
印鑑証明書は、住民票がある自治体へ申請することで取得できます。

 

2.個人事業主の法人成り手続きの手順

 

 

個人事業主の方が法人成りするための手順は、以下の通りです。

 

①会社としての基本事項を決める
②会社定款を作成する
③定款の認証を受ける(株式会社のみ)
④登記申請を行う
⑤会社設立後の手続きを行う

 

①会社としての基本事項を決める

会社を設立するためには、まず会社としての基本事項を決めなければなりません。
決めるべき事項は、会社名や事業の内容、会社の目的など。

 

これらの内容は、後に作成する「定款」に記入する必要があるため、それぞれルールに則って決めていきましょう。
例えば、会社名には「@」や「■」などの特殊な記号が使用できなかったり、ピリオドは末尾にしか使用できなかったり、といったルールがあります。

 

②会社定款を作成する

会社を設立する際には、定款が必ず必要になります。
先に決めた会社の基本事項を踏まえて作成しましょう。
定款に記載しなければならない内容は、以下の通りです。

 

・会社の目的(事業内容)
・会社名(商号)
・本社の所在地
・資本金額
・発起人の氏名と住所

 

③定款の認証を受ける(株式会社のみ)

株式会社として会社を設立する場合は、公証役場で定款の認定を受ける必要があります。
認証の手続きは予約制となっているため、事前に連絡しておきましょう。
認証の際には、作成した定款のほかに実印と印鑑証明書、手数料が必要になります。

 

④登記申請を行う

法務局で、設立する会社の登記申請を行います。
定款を含めて、事前に準備した書類をすべて提出すれば、会社の設立は完了です。
手続きが完了したら、そのまま法務局で印鑑カードを発行してもらいましょう。
印鑑カードは、法人口座の開設や補助金などの申請で必要になります。

 

⑤会社設立後の手続きを行う

会社を設立した後も、個人事業の廃業手続きや法人口座の開設、社会保険への加入、法人設立届出書の提出などを行う必要があります。
廃業手続きに関しては、廃業から1ヶ月以内に行う必要があるため、忘れずに税務署へ行きましょう。

 

ここまで行えば、個人事業主の法人成りは完了です。

 

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